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こんにちわ!
2018年辺りから米国と色々とあり、最近携帯電話でもよく見かけるようになったHUAWEIという会社について見てみたいと思います。
HUAWEIとは
HUAWEIとはどのような会社なのでしょうか。英語で記載すればHUAWEIで世界的にはこの書き方が最も認知されている記載になります。
また、漢字表記すれば華為技術有限公司という正式名称も持っており、どちらも同じ会社の事を指しており、HUAWEIも華為もファーウェイ、と読みます。
HUAWEIですが、1987年に中国の深センで創業しており、携帯電話のインフラを整備するために必要な通信機器を開発する会社として事業を開始しています。
その勢いは凄まじく1997年までは国内企業を中心に販売を実施していましたが、1997年に香港に進出して以降海外の多くの海外携帯事業会社と提携し、2012年にはERICSSONを抜いて世界最大の携帯電話の通信機器会社にまで成長しました。
日本でもソフトバンクが華為の通信機器を利用しており、ソフトバンクホークスの帽子にも宣伝としてロゴが入っていたりしますね!

日本にも既に携帯設備として導入実績のあるHUAWEIですが、世界の有数携帯事業者の殆どはHUAWEIの製品やソリューションを利用している、とまさに携帯設備事業界においては世界No1企業と言っても過言ではないほどの企業になります。
またスマートフォン市場においても近年物凄い絶好調であり、出荷台数、シェアについてはAppleを僅かに下回る世界第3位です。

ただ、2017年と2018年の推移を見れば分かる通り、HUAWEIは前年から4%以上スマートフォン市場のシェアを伸ばしているのに対して2位のアップルは0.2%の上昇にとどまり、1位のサムスンについては0.9%下落しています。
この事からも分かる通り、順調に推移すれば今年はHUAWEIがAppleを抜くのではないかと想定されています。
ちなみに国内企業はスマートフォン市場では完全にその他に分類されてしまうほどシェア率が低いです。。
また国内通信3社であるドコモ、AU、ソフトバンクにおいても国内企業の無線機はどんどんと使われなくなってきています。

3Gまでは国内企業も頑張っていましたが、どんどんと使われなくなっていき、5Gではドコモでしか使われないのではないか、と想定されています。
無線基地局設備の建設は物凄いお金が動きます。先日の携帯各社が総務省に出した計画書を見ても1兆円弱の投資計画が提出されていました。
こうした膨大なお金が海外企業に流れてしまうのは日本人としては少し残念です。
この事からも分かる通り、HUAWEIは携帯インフラ設備機器の会社としては世界No1とも言えるような会社であり、スマートフォン市場の会社としても日本企業は太刀打ちする事が出来ないほどの好調な企業だと言えます。
HUAWEIの技術力
実際にHUAWEIの技術力と低価格には各国の事業者から定評がありました。だからこそ、世界各国での採用されたわけですし、ここまで発展出来た理由になります。
HUAWEIの技術力が高い理由としてはその研究開発費に対して物凄い人も費用を投じているからになります。
全従業員の約半数を研究開発の人員に充てていたり、研究費についても数兆円の開発費用を投じていたりと利益の多くを研究開発に投資しているため、次々と高品質な製品が産み出されたり、便利な製品が提供されています。
そのように技術力だけを見れば現在のHUAWEIは世界トップクラスであり、実際にスマートフォンも近年高過ぎるAppleよりも安価でそれなりに良い製品は無いか?と言ってHUAWEIを保有される方が多くなってきた印象があります。
筆者としてもHUAWEIの技術力は高い、と思っていますので数年で交換するようなスマートフォンに十数万かけてiPhoneの新型を購入するよりも品質の良いHUAWEIなどはオススメです。
ここで日本メーカーを個人的に推せないのが残念なところですね。
HUAWEIとアメリカ問題
こうした携帯市場においては絶大な影響力を及ぼすようになったHUAWEIですが、現在アメリカと色々と問題が生じています。
これだけ全世界に影響力を及ぼすようになったHUAWEIなので、世界各国が5Gの携帯インフラ通信機器にどの会社製品を利用するか?という判断をする際に真っ先に候補に挙がるのがHUAWEIです。
実際HUAWEIの技術力には定評があり、世界各国がアメリカが待った!を掛けるまで多くの事業者が5Gの携帯インフラ通信機器に関してHUAWEI製品の採用を検討していました。
しかし、アメリカが待ったを全世界に呼び掛けたのです。
その理由としては中国企業は政府の命令があれば、所持しているすべての情報を政府に提供するように法律で規定されています。
そのため、仮にHUAWEI製品に個人情報を取得する事が出来るようなバックドアが仕込まれていたりすれば、インフラ設備やスマートフォンから個人情報を含む多くの情報を中国政府が取得可能な事を意味します。
これをアメリカ政府が許容しない、として現在HUAWEIに対してHUAWEI製品を排除せよ、と全世界に通達している理由になります。
実際HUAWEIの副会長兼CFOがイランに対するアメリカの制裁措置について違反した疑いでカナダで逮捕されるような事件も起こりました。
実際にHUAWEIがバックドアが仕込まれているかどうかは分かりません。
しかし、やろうと思えば個人情報を抜き取る事も技術的には可能であると想定されていますし、何よりも中国政府からやれと言われた場合、HUAWEIと各事業者間での個人情報保護の提携があったとしてもHUAWEIが国のために行動を起こす可能性は否定できないのです。
そうした状況からアメリカは全世界に強く中国製品の排除を呼びかけましたし、実際にドイツが5GにHUAWEI製品を採用しようとしたところ、アメリカがドイツに対しては技術機関における機密共有レベルを下げる、とかなり強い通告をしていました。
ただし、アメリカも実際にはGoogleやAmazonやFacebookやAppleなどのGAFAを利用してHUAWEIがやろうとしていると言ったような事を技術的にはやろうと思えば出来るはずです。
世界は現在情報戦争、経済戦争をしています。昨年末から始まった貿易戦争もしかりですが、現在覇権国家であるアメリカが中国に対してこれ以上の覇権を渡さない、とする戦略の中の一つにHUAWEIは巻き込まれた、というのが現状ではないかと思われます。
まとめ
HUAWEIがどのような会社かについて見てきました。
携帯インフラ通信機器事業者の中では世界トップの企業であり、スマートフォン事業でも世界トップクラスの企業であり、まさに今最も伸びている企業の1つです。
しかし、中国とアメリカの情報戦争、経済戦争に巻き込まれた形で今後どのようになっていくのか先が見通せない状況になりつつあります。
実際中国のGDPは毎年8%前後で伸びており、今年苦しいと言われている中でも5%以上を目標にしています。毎年1%前後の日本とは大きな差が有ります。
更に中国は既にアメリカの2/3程度の経済力をつけており、このままいけば10年後くらいには世界の覇権国家は中国とアメリカが逆転している可能性すら有りえます。
今回はそんな中国に対してアメリカが抑制を掛けたのではないかという見方が大きく、HUAWEIはどちらかと言えばそれに巻き込まれた、という表現が正しいと思います。
そのため、実際にHUAWEI製品が危険なのか?と言えば筆者は特に危険とは思いませんし、便利であれば利用したら良いと思っています。
一個人が利用するリスクとしてはHUAWEIのスマートフォンを利用していようとWebブラウザでGoogleを利用していようと同じようなものですので、特別意識する必要はありません。
なので消費者としては特に危険でも何でもないので、便利ならHUAWEIの物でも利用する、という姿勢で何も問題ないと思います。
ちなみにこうした世界的な視座に立つとかつて世界No2とも言われた日本企業が全く出て来なかったり、HUAWEIの研究開発の投資額を見てこれは日本企業敵わないよね、とか思ってしまうのも事実です。
日本自体がこのまま国際競争力を失ってしまいそうなのが非常に残念ですね。
最後まで読んで頂きありがとうございます。