コラム

日銀のマイナス金利政策と物価上昇目標2%とは 今後の見通し

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分31秒です。

こんにちわ。

日銀の金利政策について見てみたいと思います。

日銀が2013年1月に前年度比物価上昇率2%を目標に掲げ、マイナス金利などの金融政策を行なってきました。

何が狙いかと言えば、失われた10年、20年とも言える長期デフレから脱却して景気回復を実現するためになります。

ではこの日銀の前年度比物価上昇率2%によって何をしようとしているのか、見ていきたいと思います。

前年度比物価上昇率2%とは何?

まずは前年度比物価上昇率2%とは何か?ですが、簡単に言えば昨年100円で購入出来たリンゴが今年は102円出さなければ買えない、という事です。社会全体を通してそのように物の価値を上げるインフレーション(インフレ)をさせている、という事です。

1985年と2015年の物価の違い

1985年 2015年 上昇率
たばこ(マイルドセブン) 200円 430円 2.1倍
国立大学授業料(年間) 252,000円 535,800円 2.1倍
郵便はがき 30円 52円 1.7倍
銭湯入浴料 260円 460円 1.8倍
ランドセル 22,000円 36,000円 1.6倍

30年で2倍近く物価が上昇していました。

引用:money mottoより引用

こちらの記事によればここ30年で物価は2倍になっているそうです。

1985年頃は国立大学の授業料、年間25万程度だったんですね。。安い!

また、日銀の目標である前年度比2%で物価上昇が続くと36年後には物価は今の2倍になっている、という事です。自動販売機の飲み物が300円で販売しているような世の中になっているかもしれません。

どのようにして物価上昇をさせるの?

次にどのようにして物価上昇させているのか、についてです。

物価が上昇させるためには簡単に言ってしまえば、需要が供給を上回れば良い、という話です。

ではどうやって需要を作り出すのか、銀行が企業や個人にお金を貸しやすい状況を作り出します。そのようにする事で企業の設備投資であったり、個人の消費行動に繋げているのです。

そのための政策が昨今話題になり、一度は耳にした事はあるだろうマイナス金利政策です。

 

マイナス金利政策とわ?

通常の銀行は私達の常識で理解出来ないような額を日銀に預けています。私達が銀行に預けているのと同じです。私達が銀行にお金を預けていると金利が0.001%なのでほとんど増える事はありませんが、預金は減ることはありません。

しかし、メガバンクなどが日本銀行にお金を預けているとマイナス金利のため預けていた資産が減っていきます。どうせ減るくらいなら他に貸して利益を出した方がいい、となるため、現在過去には無い低金利時代となっています。住宅販売会社に行くと今は金利が物凄いやすいのでお買い得です!と言われるのはこのためになります。

 

また、日銀は市場にお金が流れるように企業の株を数兆、という単位で購入しています。

こちらはどういう事かと言えば、

日銀が株を購入する→株価が上がる→投資家が利益を狙って株を買う→企業が潤い設備投資にお金を回せる→利益が出る→株価が上がる(繰り返し)

によってインフレを起こそう、という物です。

日銀が株価を下支えする、もしくは上げることによって投資家達のお金を市場に流入させ、インフレを加速させたいと考えています。こちらの流れは政府も協力的で、近年は預金よりも投資をしましょうと後押しする政策として株の売買による利益に税金がかからないNISAやiDeCoなどが流行していますね。

現実は?そして未来は?

現実として前年比株価上昇2%は達成出来ていません。しかし、徐々にですが物価は上昇してきています。少なからず皆さんも実感はあるかと思います。

出典:世界経済のネタ帳

 

最近一番衝撃的だったのは最新iPhoneが15万円くらいすることでした。(物価上昇とは別理由な気もしますが)

今後、未来に向けてインフレが生じた場合、私達の生活はどうなるのか?

インフレに合わせて最も注意しなければいけないのは預貯金だと私は思っています。世界の流れとしても、これまでの歴史を見てみても徐々にですがインフレは生じていくと思います。仮に物価が今の2倍なった場合、今の100万円は50万円分の価値しかありません。銀行貯金では殆ど増えないため、額面は変わらなくてもお金としての価値は年々減少しています。

そのため、インフレに負けてしまう貯金だけではなく、物価上昇に合わせて価値が上昇するような資産もご自身のポートフォリオの中に入れておいた方が良いかと私は考えております。

まとめ

・日銀はインフレを起こして景気回復を狙っているよ

・インフレは目標の2%は達成出来ていないけれど、徐々に起きているよ

・インフレに対して目減りしない負けない資産も持った方が良いよ

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。