コラム

マイナス金利はいつまで続くのか?2019年の予想と今後について

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こんにちわ。

日銀が実施しているマイナス金利政策が一体いつまで続くのか、と思った事はないでしょうか?一先ず2019年の予想を考えてみましたので書いていきたいと思います。

マイナス金利政策とは?

平たく言ってしまえば世の中の景気を良くするための政策の1つです。一般の方が銀行に預けている口座の金利はほぼ0%ですが、マイナスではないのでマイナス金利政策と言われてもあまりイメージ無いかもしれません。

普通の方の口座は非常に小さくもプラスの金利ですが、各銀行が日銀に預けているお金の金利はマイナスである、というのがマイナス金利政策です。つまり銀行は日銀にお金を預けるほど資産が目減りするため、お金を日銀には預けず、お金を必要としている人に貸して金利を付けて儲けようとします。

そうすると銀行はよりお金を貸したい、という状態であるため、低金利で個人や企業にお金を貸すようになります。その結果、世の中にお金が回るようになり、より経済が良くなるという仕組みです。

現在住宅ローンが非常に低金利で実施しているのが分かり易い例でしょうかね。

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マイナス金利政策が終わるとどうなるのか?

マイナス金利政策が終わり、日銀がプラス金利政策になると上記とは逆の事が起きます。

銀行は企業にリスクを冒してまでお金を貸す必要はありません。だから融資の審査は厳しくなります。また、融資があったとしてもどこの銀行も無理してお金を貸す必要がないので、高い金利で貸そうとします。

そもそもの貸し渋りや高金利になるとお金を借りようとする個人や会社が減ります。その結果、住宅は売れにくくなり、また企業では設備投資をしようとする人が減少します。

既にお金を借りている個人や企業で変動金利であれば、現在1%で借りていた金利が2%、3%と徐々に上がっていくようになります。

そうなると結果として経済はよりお金が回りにくくなります。これはインフレを抑える際には有効ですが、現在のようになべ底景気とも言われていますが、このような状況化で実施すれば間違いなくデフレが生じると想定されます。

 

一方でマイナス金利政策が終わり、プラス金利政策になれば現在の雀の涙のような一般の銀行預金の金利が多少は上がります。銀行はお金を預けて貰えれば貰えるほど、日銀に対してお金を預けられる額が増えて金利で儲ける事が出来るため、お金を集めたいからです。

勿論私達が貰える金利は各銀行が日銀から貰える金利以下です。日銀の金利が1%であれば通常銀行の普通預金の金利は0.1%とかそういう状況になると想定されます。今が0.001%なのでそれでも嬉しいですけどね(笑)

 

政府の方針は?

現在政府としては個人の所得改善や世の中の年間で物価上昇率2%を目標に掲げています。各個人の給与も高くし、インフレを起こそうとしている、というのが現状の日本政府の方針です。

インフレ自体は徐々にですが、起きているように身近な商品を見ても感じられるかと思います。

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一方で実質的な賃金はそこまで上がっていません。むしろ下がっている、というのが2018年でした。

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こうした状況下で現在政府は今年消費税の増税を検討しています。実質賃金の問題で色々と野党が抗議はしていますが、それでも消費税増税が基本路線で政策が進んでいるように思われます。

個人の賃金は大きく伸びてはおらず、物価は徐々に上昇しているので増税すれば実質的に個人消費は落ち込む、というのが通常の動きです。日本は個人消費がGDPの6割を占めると言われていますから増税の影響は小さくはありません。

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こうした背景を踏まえると増税を控えている2019年にマイナス金利政策を終わらせる事は不可能、と想定出来ます。また、マイナス金利政策を終わらせる際にはある程度の景気回復とインフレが生じている事が条件になります。

政府としてはもっとインフレを起こして現在抱えている1000兆とも言われる借金の実質的価値を落としたいでしょうし、現在借金している金額に対して金利が1%上がると相当な負担になるため、近年の状況からでは当面の期間はマイナス金利政策を終わらせる事は難しいのではないかと想定されます。

 

まとめ

  • マイナス金利政策は景気回復、インフレのために実施
  • マイナス金利政策が終わると基本的にはインフレを抑える、もしくはデフレを起こす
  • 政府としてはインフレを起こしていきたいという方針である
  • 増税を控えている2019年にマイナス金利政策を終わらせる事は難しいし、直近はマイナス金利政策は継続すると想定される

 

最後まで読んで頂きありがとうございます。