コラム

日産vsカルロスゴーン その裏に見える国際問題

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こんにちわ!

泥沼の様相を見せている日産問題について書いていきたいと思います。

昨年の11月頃から何かと世間を賑わせている日産の会長カルロス・ゴーンさんですが、一体どういう問題だったのでしょうか、また現在はどういった状況なのでしょうか。

何が起きたのか?

カルロス・ゴーン氏が起こした問題となっているのは有価証券報告書の虚偽記載というものです。

東京地検の発表によると、両容疑者は2011年3月期から15年3月期のゴーン容疑者の金銭報酬が実際には約99億9800万円だったのに、約49億8700万円と記載した虚偽の有価証券報告書を提出した疑いがある。
<引用:朝日ニュース>

 

この有価証券報告書の虚偽疑惑で捜索がスタートし、その後もゴーン氏の住宅に日産から金銭を私的利用した、今後支払い予定の退任後の報酬に虚偽記載があったなどなど色々な問題が浮上してきています。

こうした問題が時系列的にどのように起きているのかについては今回触れませんが、色々と出てきています。

 

西川社長の記者会見に見える不思議

今回の騒動の発端として西川社長直々の記者会見がありました。

こちらですが、私が言うのもなんですが非常に素晴らしい記者会見だったかと思います。記者達に対しての受け答えも的確であり、記者会見としては完璧、と言っても過言ではないような会見でしたので今回の騒動に向けて相当準備されていた事が伺えます。

この記者会見で日産と西川社長は世間に向けて我々は被害者である、という印象が広まりました。そういう意味でも素晴らしい記者会見だったかと思います。

 

一方、記者会見で大失敗した記憶に新しい例としては日大アメフト部の内田監督の記者会見かなと思います。

この記者会見で納得した人はいないでしょう。事の真相は置いておくとして世間的な目線は一気に厳しくしてしまうような記者会見だったかと思います。

 

そのような用意周到な記者会見で始まった今回の騒動ですが、何点か考えてみたい事があります。

 

今回の騒動は国主導なのではないか?という疑惑

元々日産は1999年頃に経営危機に陥っており、その財政立て直しのためにルノーと資本提携を実施し、カルロス・ゴーン氏を社長として迎え入れるようになりました。

カルロス・ゴーン氏の経営手腕は見事(!?)で日本人経営者には出来ないようなコストカットを次々に断交する事で徐々に日産の経営を回復させていきました。その結果として、現在では資本提携を実施しているルノーの売上を上回るような状況になっています。

また、保有株数で見るとフランス政府がルノー株を15%保有し、ルノーは日産株を43.4%保有し、日産は三菱自動車の株を34%保有する上下関係が存在します。一方で日産はルノー株を15%しか保有していません。

また、ルノーのリポートを見るとルノーの利益のうち金融収益についてはその99%である27億9100万ユーロ(3572億円)が日産からの配当になっているのである。

つまり日産の利益→ルノーの利益→フランス政府の利益、という構図が見え隠れする状態である。まさにフランス政府にとってはドル箱企業である。仮にも日本産の自動車会社という名前が付いている日産がである。

そのため、ルノーは日産と三菱を含めた経営統合を実施したいと考えているという噂が度々起こっています。逆に日産がルノーの株の買い増しは不当な介入がある時のみと難しい状況です。

つまりこのままカルロス・ゴーン氏を日産という大きな日本企業の会長に据えておくと日産はフランス企業になってしまう可能性があるため、政府が介入した、という事も考えられるわけです。

一般人の私には詳細は分かりませんし、表向きに政府が絡んでくる事は無いと思っていますので、日産vsカルロス・ゴーン氏という1企業間の問題ではなく、日本政府vsフランス政府、の問題である、という場合は今回の1件は後には引けない騒動になるのかなと思っています。

騒動が始まって未だに終着点を見ない騒動ですが、今後の動向にも注目していきたいと思います。

 

ちなみに株価は?

日産の株価ですが、カルロス・ゴーン氏の問題が生じた際に5%程度下落していますが、その後持ち直しました。ここまでは個人的には予想通りでした。世間は賑わせましたが、日産の本業には関係ない騒動でしたので、そういう場合は一時的な下落なケースが多いと個人的には考えています。

 

しかし、その後の検査不正問題で10%近く下落しましたね。これは本業に影響有りなので、下落後に戻ってこないだろうなと思っていましたが、その後も以前よりも低空飛行を続けています。配当が高いので今が買い時のような気もしますが、世間を賑わせているという背景もあってなかなか手を出しずらい株になったな、という印象を抱いています。

 

まとめ

  • カルロス・ゴーン氏の問題は有価証券報告書の虚偽記載からスタートし、現在も様々な問題が浮上中
  • 日産の記者会見は相当準備した様子が伺える物であった
  • 今回の騒動が1企業内の問題ではない可能性もある

 

最後まで読んで頂きありがとうございます。