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こんにちわ!
日本へのオリンピック誘致に尽力された竹田JOC会長が辞任されたというニュースがありました。
竹田恒和氏の「ご令息」が何やらご立腹です。
JOC竹田会長 国際オリンピック委員会の委員辞任 | NHKニュース https://t.co/zVfRtyKQxD
— Tamakyu (@Tamakyu) 2019年4月1日
竹田恒和さんの略歴
1947年(昭和22年)11月1日生まれであり、2019年4月時点で現在71歳になります。
そんな竹田さんですが、旧皇族・竹田宮恒徳王の三男であり、母は恒徳王妃光子。1988年1月7日より元号が昭和から平成に変わった際に天皇に即位された今上天皇のはとこに当たり、明治天皇のひ孫さんに当たられる方になります。
めちゃめちゃ立派な家系の方ですね(^^;)
なお、父の宮恒さんが恒和さんが生まれる直前に皇籍離脱を行ったため、竹田恒和さん自身が皇族であった時期は無いそうです。
慶應義塾幼稚舎からストレートで慶應義塾大学を卒業され、卒業後も在学中にやっていた馬術で日本代表としてオリンピックへの出場などもして活躍されました。
選手として卒業後は選手団のコーチや監督としてオリンピックに携わった後、慶應義塾大学でコーチとしても活躍されました。
1991年からは日本オリンピック委員会の理事に就任され、2001年から日本のオリンピック委員会(JOC)会長に就任されています。
JOC:Japanese Olympic Committeeの略
皇族という家系出身でありながら、自らも選手としてオリンピックに出場され、日本のオリンピックに関する様々な部分で貢献されて素晴らしいですね。
JOC辞任を辞任された訴追について
そんな竹田会長がJOC会長を辞任された理由としてはフランスから日本へのオリンピック誘致の際に賄賂をしたとして汚職容疑で訴追されたからになります。
日本でのオリンピック開催が決まる直前に日本円で約2億3000万円もの大金がシンガポールのブラックタイディングスという会社に対して送金されており、このお金が賄賂だったのではないか、この送金に竹田会長が関与したのではないか、とフランス当局から容疑をかけられました。
ブラックタイディングス社自体がペーパーカンパニーなのではないか?という指摘もあり、贈賄疑惑の根拠の1つともなっています。
こちらの送金について竹田会長自身は該当会社に対してコンサルティング費用として送金を実施した事は認めていますが、最終的な使途について、同社代表のイアン・タン氏に確認しておらず、用途不明、との事です。
JOCの会長として用途不明で良いのか?という厳しい追及なども多数ありましたが、実際の企業でも数億円の支払い内容の詳細まで把握出来ている企業のトップがどの程度いるのか?というのは筆者としては少し思うところではあります。
ただこれだけ大きな騒ぎになっているため、部下に聞けばある程度の詳細把握は可能かと思いますが、それでも詳細な公表がないことを踏まえると誘致のロビー活動なのかなという気もしています。
いずれにしろ、竹田会長自身は贈賄の容疑は全面的に否定していますが、日本でオリンピックが開催されるにあたって誘致の代表である自身に容疑がかけられた状態ではオリンピック開催に悪影響を及ぼすとして辞任される、という責任を取られた形になります。
フランスが訴追した理由
ではどうしてこのタイミングでフランスから竹田会長に対しての訴追が行われたのでしょうか?
このタイミングでこの事実を公表したところで、日本でのオリンピック開催がいま頃になって覆すのは難しいという事は分かっていたはずですが、それでもかなりの費用をかけて捜査と訴追を実施しています。
あえて日本にオリンピックが決まった後のこのタイミングでの訴追理由の1つとして日本とフランスの政府間の報復ではないか、と言われています。
昨年末、日本の日産自動車が会長のカルロスゴーン会長をかなり厳しい内容で解任しました。日本政府の立場としては一企業の人事に政府が口を出すべきではない、という姿勢を公表していますが、裏では政府が絡んでいるのではないか?とも言われています。
これについては日産とフランスの大企業ルノーとの出資比率問題により、日産自動車がフランス企業になってしまうのではないか、という懸念があっため、政府がテコ入れした、という見方が出ています。
詳しくは以下の記事に記載してます。


つまり、今回のフランスから日本の竹田会長に対しての訴追を多額の捜査費用をかけてまで実施している理由はこうした日産自動車の行動に対しての報復措置なのではないか?と言われています。
まとめ
竹田恒和会長の辞任について辞任理由と背景を見てみました。
仮に竹田会長が本当に贈賄していたとしてもフランス側としては竹田会長を訴追するだけのメリットがなければ訴追する意味がありません。
そうした背景を踏まえても今回の訴追には政治的な絡みが感じられます。
また、一人の日本人として日本でオリンピックが開催されることで少なからず経済的な恩恵はありますし、世界最高峰の選手が集まる大会を身近な場所で見られるような機会を作って頂いたのですから、日本でのオリンピック開催に長年尽力して頂いた竹田会長に対しては感謝とお疲れ様とこの場では書かせて頂きたいと思います。
最後までありがとうございました。