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こんにちわ!
よく知られているように現在の日本は人口が減少しています。
目次
日本の人口減少はいつから?その原因は?
現在の日本の人口は1.268憶人程度です。
上記は現在の8年前の2010年に集計した統計データですが、2004年をピークに徐々に人口が減少していく、と統計データ的にはなっていますので現在は人口減少期に突入して少し経過した、という状況になります。
また人口分布のうち、65歳以上の高齢化率が上昇している、というのも日本の人口分布の特徴の1つになります。
人口が減少している理由は冒頭でも書きましたが、出生率が低下しているからになります。
出生率の推移は下記のように変化しています。
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出典:総務省
当たり前ですが、親が二人いたら子供を二人産まなければ人口は必然的に低下していきます。そして日本において出生率が2を超えていたのは1970年代までになります。
2005年に最低出生率を記録し、近年はその頃と比べれば少し改善した、という状態です。
この出生率については詳細を見ていくと地域差が非常に大きく、沖縄では2弱あるのに対し、東京では1.2程度になります。
出生率は人口1000人辺りの出生数になるため、東京では学生が多いとか、地方から単身赴任者が多いとか多様な要素があるかと思いますが、
東京は出産・子育てに不適切!
という事が言えるかと思います。
これについては様々な議論がありますが、
- 結婚しなくても楽しい遊びが溢れている→独身者が増える
- そもそも子育てに適切な環境が整っていない→子供を沢山欲しいと思えない
という要素が大きいかなと思います。
ちなみに日本は東京を中心とした関東圏へどんどんと人口が流れていますので、より一層人口減少が加速している状況が続いています。

東京で子育て真っ最中の筆者としては東京の子育て環境改善については、政府に大きなインパクトのある対策をして欲しいなと思っています。
人口減少による問題点
では人口が減少する事によってどのような問題が生じるのでしょうか。
想定されるだけでも以下のような問題が生じます
人口減少による税収減少から公共サービスの質低下
人口が減ればその分、税収は減ります。税収が減少すればその分、国や地方公共団体が提供しているサービスの質が低下していきます。
これまで無料で利用する事が出来た図書館の有料化や公民館の廃館など公共施設への影響、また、道路や橋や上下水道といった公共インフラの修正の有料化などの影響が考えられます。
最も分かり易い観点で言えば、社会保障制度、特に税収減少による年金の破綻が考えられる点です。これは人口減少に伴い高齢者の割合が増える事が原因とも言えます。
人口減少による生活関連サービスの縮小
人口が減少するとそこで事業する企業にとっては収益の採算が合わなくなっていきます。
日本全国どこでも見かける事の出来るコンビニが見かけられなくなったり、スーパーや病院が撤退したりと生活に必要なお店が無くなっていく、という状況が発生するようになります。
地域公共交通の撤退・縮小
北海道などでは既に問題となっていますが、人口が減少すれば該当地域へ移動する人間も少なくなり、鉄道や路線バスなどの地域交通が縮小、撤退するようになっていきます。
そうした事によって利便性が失われて行きます。
地価の減少
人が減れば需要が減ります。つまり土地などの有限な資産についてはどんどんと価値を失っていく事になります。
そのため、多くの日本人が保有している持ち家などの資産が目減りしていく事になります。地方については保有している土地や家の資産価値はほぼ無くなっていきます。
そうすると国全体としての資産が減っていく事になり、日本の価値が減少していく事になっていってしまいます。
日本の未来
では人口が減少していくと言われている日本の未来はどのようになっていくのでしょうか。
日本の人口の流れ
上記のような問題が生じるのは人口流出が激しい地方からになります。一度人口流出が始まる流れになるとその流れに歯止めがかかりません。
なので、どんどんと過疎化が進むようになり、税収も低くなり、より人がいなくなっていく、という流れになってしまいます。
過疎化が進むかどうかは若者がその地に留まるか、それとも都市部に出て行ってしまうのか、で分かります。若者が集まってくるような街であればその場所で需要が生まれ、雇用が発生し、どんどんと人口が集まるより良い循環が生じるようになります。
そのため、現在の日本は地方からはどんどんと人が少なくなり、都市部に人が集まる流れが出ています。この結果のいきつく先として日本はいくつかの都市を残してその他の街は人の住む所ではなくなっていく、という未来が考えられます。
例えば75歳以上の夫婦のみになって病院無し、公共の交通機関無し、という場所に住めるかと言われると非常に難しいです。
そのため、地方に関してはいずれかの都市部に集約されていく流れになっていくかと思います。
日本の経済
日本の経済について色々な議論があります。
経済を考える上で重要な視点がGDP(国内総生産)が減るかどうかです。
人口は簡単に言ってしまえば、【一人当たりの平均給料×人口】のため、一人当たりの平均給与が一定で人口が減少すればその分GDPが減少し、経済は悪化してしまう、という事を指しています。
そのため人口減少に伴って日本経済が大きく悪化する、と言われていますが、実際は人口減少スピードに対して一人当たりの生産力がどの程度伸ばすことが出来るか?というところに掛かっていると思います。
人口減少は分かり易い結果として既に減少する事は明確なので仕方ありません。
しかし、一人当たりの生産力はテクノロジーによって増加しています。分かり易い例でこれまで三人で300万円の利益を出していたのであれば生産力は100万/一人です。
しかし、コンビニの無人化の例のように技術の力で三人の仕事が二人で出来るようになれば150万/人になります。
こちらの例で言えば人口は減少しましたが、そこにかかる必要労働力も減少したため、GDPは改善した事になります。
こうした事が今後の日本でどこまで出来るか、そこに日本の経済は掛かっていると思っています。
移民の受け入れ
日本は稀に見る単一民族国家です。
これは日本が海に囲まれた珍しい島国である事も起因しています。しかし世界を見回してみると多くの国が多数の民族で形成されています。
そうした他国からの他民族を今後の日本がどこまで受け入れるのかも日本の経済の今後を予想する上で重要な事になります。
先ほども述べたように労働力自体は確実に減ります。なので、短期的に労働力確保を移民で解決してしまおう、というのではなく、中長期的な視野で労働力が仮に減ったとしてもそれ以上に生産力を上げることが出来るだけの優秀な人材を確保する事、これが重要です。
そうした優秀な人材が集まって来るような国になり、日本が積極的にそうした人々を受け入れるような環境整備が整えば日本経済の未来は明るいのではないかなと筆者は考えています。
海外の方はアルバイトで出稼ぎに来られているような方も多いのも事実なので、実際に積極的な移民の受け入れには多くのハードルがある事は事実ですが、こうした部分の整備も是非行われて行けば良いなと思っています。
まとめ
日本の人口減少が問題かどうかを見てみました。
考えられる問題点からして日本は現在都市部と言われているような地域以外の未来はかなり見通しは厳しい、と言えるかと思います。
これは人口が減少している国としてはある程度仕方ないと思っており、そうした地域はいかに若者を留めることが出来るか、雇用を生み出す環境が整備出来るかが今後の重要な課題かと思います。
また、日本全体の経済についてはどれくらい個人当たりの生産量を上げる事が出来るか?に掛かっています。
よく大企業病とも言ったりしますが、無駄な承認行為や手間暇かかる紙作業など、そうした部分をテクノロジーの力でボタン一つでポチ、で簡単に出来るようにしていく事が今後どのくらい出来るか?が重要な部分かなと思っています。
最後まで読んで頂きありがとうございます。