コラム

米中貿易戦争の今後の展望と日本への影響 中国が潰れると世界恐慌突入

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こんにちわ!

米国と中国でやっている米中貿易戦争について今後の展望と仮に中国が潰れた場合のシナリオを見てみたいと思います。

米中貿易戦争とは

今更なのでここでは簡単にだけ。

元々、米国と中国の貿易では中国が30兆円以上の黒字だったため、この貿易が不当だとしてアメリカは中国に是正を求めたのが事の発端。

貿易格差を少なくするため、アメリカは中国からの輸入品に対して関税を掛ける事によって実質的な貿易赤字を解消しようとし、2019年には一部の商品を除いてほぼ全ての輸入品に25%程度の完全がかけられるようになりました。

中国も報復としてアメリカからの輸入品に対して関税をかけており、双方の国で関税をかけあい、お互いに経済的な打撃を受けている状態を表した言葉として貿易戦争と言われています。

元々のアメリカの貿易赤字は根本的にアメリカ人の時給単価が高いため、中国から安く買う事により、赤字になるのはマクロ的に見てある程度仕方がない事なのかなと思いますが、それを不平等と言う辺り、米国の覇権国家としての強さを感じます。

現状ですが、貿易戦争は双方の国にとって経済的打撃を受けているため、経済面で見るとメリットはありません。ただし、今の状態が続けば続くほど困るのは中国です。

中国も現在世界的には経済力が物凄い伸びているとは言え、米国にはまだかないません。なので、どこかで妥協してくる、と思って米国は今回の仕掛けを行っています。

そしてトランプ大統領は中国からの何かしらの良い交渉カードを得るのが最終的な目標だと思われます。

なので、貿易戦争の結末としてはどこかで中国が大きな傷を受ける前に妥協して米国との交渉の席に付かざるを得ない、というところに行きつくと想定されます。そうなる前に打開案を出せるかどうか、現在中国国内で議論されているところかと思います。

貿易戦争が続いたらどうなるの?

仮に貿易戦争がこのまま続いた場合、中国が先に経済的体力が持たない、ということは先ほど記載しました。

ではどのようにして持たなくなるのでしょうか?

米国からの輸入品への関税ですから一般消費者に対して打撃が一番大きくなっていきます。生活に必要な消費物の値段が完全によって徐々に上昇し、一般市民が購入出来なくなってきます。

そうなるとまず関税解除に動かない政府に怒りの矛先が向かうようになります。しかし中国は選挙などなく、一党独裁政治です。なので、民衆の不満が高まると政権打倒などの革命が生じかねなくなります。

そうなっては元も子もありません。なので、中国としてはそうした事態が生じるまでに何とかする必要があるのです。

 

中国が潰れたらどうなるの?

もし仮に中国がこのまま経済的にデフォルトした場合はどのようになるのでしょうか?

中国が仮にこのままデフォルトした場合は中国が世界に貸しているお金に対して返済を求めるようになります。中国が貸しているお金の中で特に大きい物としてドイツのドイツ銀行があります。(日本の日本銀行みたいなものです)

ドイツ銀行は現在世界中で日本円にして700兆円程度の借金があります。その借金のうち300兆円が中国からの借金になります。中国が潰れた場合、この300兆円の返金をしなければいけません。

そうなるとドイツ自体が非常に危なくなります。また、ドイツは現在ヨーロッパでもっとも豊かな国の一つです。GDPでは日本とほぼ変わらず、世界4位の水準を誇っています。

そんなドイツが潰れると今度はEU全体が危険になります。

EUが駄目になると今度はEUの中にあるイギリスの経済圏である中東が非常に危険になります。中東が駄目になるとアジア全体もダメになります。そうなると日本も当然駄目になっていき、米国も相当なダメージを受ける、という状態になります。

つまり、中国が経済的に物凄いダメージを受けると回り回って米国も物凄い打撃が受け、世界大恐慌が再び訪れるようになります。

そのため、米国も本気で中国をつぶす、という事は出来ない、と考えていると想定されます。生かさず殺さず、というところですかね。

 

日本への影響

日本への影響ですが、仮に中国がデフォルトしたあかつきには上記で記載した通り、大恐慌待ったなしです。

ただし、それは相当な何かが起こらない限り生じ得ないので、貿易戦争の影響はどの程度か?という前提で話を勧めます。

非常に簡単な例としてアメリカで任天堂スイッチを作りました。そうすると作成する材料に中国製品を使っていました。その単価がこれまで1万円だったものが1万2500円になりました。では売上はどうなるでしょうか?

勿論下がります、という事が言えます。

つまり、米国で物を作っている企業や何かしら米中の貿易が絡む商品を作ったりなんだりしている産業は全てダメージを受ける事になります。

そして関税が25%と非常に高いため、これまで以上に苦しくなる、というのが容易に想定されます。

日本企業としては無関係とは全く言えず、多くの企業がこの米中の貿易摩擦の影響を直接、間接的に受けており、決してこれは他人事ではないと言えます。

 

日米の株を保有している筆者としては一刻も早く米中貿易戦争が終わって欲しいと願うばかりです。

 

最後まで読んで頂きありがとうございます。